整えてもらっても、また戻る。足りないのは、もう一つ
肩の休憩室|肩専門 Tokidoki 整体
姿勢を整えてもらう。
その場では、たしかに楽になる。
でも、しばらくすると、また元の位置に。
私の身体、どうなってるんだろう。
整えてもらっても、また戻る。
足りないのは「もう一つ」
これは、意志の弱さでも、施術のせいでもありません。整えることと同じくらい大切な「もう一つ」が、まだ揃っていないだけかもしれません。
- 整えても元に戻る
- 正しい姿勢がわからない
- セルフケアが続かない
ずれる理由は、避けようがありません
身体の位置がずれる理由は、大きく2つです。
長時間、同じ姿勢が続くとき。そして、瞬間的に強い負荷がかかるとき。
デスクワークも、家事も、育児も、介護も、この2つから逃れられません。避けようがないのです。
だとしたら、どうすればいいのか。
答えはシンプルで、ずれたら、正しい位置に戻すこと。それだけです。
ただ、ここに大きな落とし穴があります。
そもそも「まっすぐ」が、わからない
「姿勢を正してください」と言われて、正しく直せるでしょうか。
背筋を伸ばして、まっすぐ立っているつもり。まっすぐ座っているつもり。でも、鏡や写真を見ると、思っていたのと違う。
証明写真を撮ったとき、家に帰って見返して「え、こんなに傾いてた?」とショックを受ける。そんな経験はないでしょうか。
これは、姿勢が悪いのではありません。自分の身体の使い方を、まだ知らないだけです。
「傾いた状態」が、その人にとっての「まっすぐ」になっている。感覚のほうが、ふだんのくせに合わせてしまっているのです。
鏡の前で、確かめてみてください
まず、今の自分がどうなっているかを知ることから始まります。
- 左右の肩の高さが違わないか
- お腹が前に出ていないか
- 頭がどちらかに傾いていないか
- 立ったとき、重心がつま先に乗っていないか
- 重心が足の外側に逃げていないか
一つでも当てはまったら、それがあなたの「くせ」です。悪いことではありません。気づけたことが、最初の一歩です。
「え、こんなところですか」とよく言われます
「理想の姿勢はここです」とお伝えすると、多くの方が驚かれます。「え、こんなところですか。無理です」と。
それは自然な反応です。ふだん立っている位置が、その方にとっての「まっすぐ」になっているからです。
そこで、力が集まりすぎている場所を2つほどお伝えして、そこから少し力を分けてもらいます。すると、「あ、本当だ。楽に立てる」と言っていただくことがあります。
姿勢が変わったのではありません。同じ場所に、違う支え方で立てるようになっただけです。
大切なのは、この繰り返しです
では、一度教われば終わりかというと、そうではありません。
身体を変えていくのは、このサイクルです。
- 緩める 固まってしまった場所を、まずゆるめます。硬いままでは、正しい位置に動かせません。
- 使う 本来はたらいてほしい場所に、力を使ってもらいます。ここが「新しい支え方」になります。
- 気づく 「あ、今こうなっている」と自分で気づく。ここまでで、ようやく一周です。
そして、また 緩める → 使う → 気づく
この繰り返しの中で、身体は少しずつ新しい位置を覚えていきます。
一度で完璧にしようとしなくて大丈夫です。むしろ、一度では変わりません。
なぜ、動画やセルフケアだけでは
難しいのか
セルフケアの動画やテキストを見て、真似してみる。
でも、「これで合っているのかな」「効いている感じがしないな」と思ったことはありませんか。
あなたのその感覚は、正しいのです。
フィードバックが、ないからです。
動画は、あなたの身体を見てくれません。
あなたが今どこに力を入れていて、どこがずれているのか。合っているのか、間違っているのか。それを返してくれる相手がいない。
だから、間違ったまま繰り返してしまう。効いている感じがしないのは、当然なのです。
-
動画・テキストだけ
合っているか、わからない
形はまねできても、自分の身体で合っているかを返してくれる相手がいません。
-
その場で返してもらう
「今、合っています」がわかる
力が入りすぎている場所をその場で伝えてもらうことで、正しい位置が身体に残ります。
正しい位置を「これだ」と身体で覚えるには、その場で返してもらう経験が要ります。感覚を覚え直す作業には、伴走者が要るのです。
だから、時間はかかります
私たちの身体は、習慣でできています。
長年の「くせ」でこの位置になったのなら、新しい位置も、繰り返しの中で身についていきます。逆に言えば、一度整えただけでは、身体は慣れた位置へ戻ろうとします。
だから、施術だけでも足りず、自己流のセルフケアだけでも届きにくい。
気づく、緩める、使う。この3つが自分のものになったとき、身体は本当に変わりはじめます。
すぐにできる方もいれば、時間がかかる方もいます。身体の使い方をどれだけ理解できたかで、変わっていく早さは違います。
でも、焦らなくて大丈夫です。習慣は、少しずつしか変わらないものだからです。
肩の休憩室が、目指していること
肩の休憩室が目指しているのは、通い続けていただくことではありません。
整えた状態を、あなた自身の感覚として持ち帰っていただくこと。「今、どこに力が入っているか」を、自分で気づけるようになること。
そのための会話と確認を、施術のなかで大切にしています。それが、自分で整えられる身体への、いちばんの近道だと考えています。
そもそも、なぜ肩は戻ってくるのか。
身体の構造の側から知りたい方は、こちらもご覧ください。
身体全体が、どこからどこへつながっているのか。
身体はつながっている次のような場合は、整体よりも先に、整形外科などの医療機関にご相談ください。
- じっとしていても強い痛みが続く
- 手や指のしびれ、力の入りにくさがある
- 夜、痛みで眠れない
- 発熱をともなっている
整体は医療行為ではありません。
いただくことの多いご質問
- 「まっすぐ」の感覚は、自分で直せますか。
- 急に変えようとすると、かえって力が入ることがあります。まずは「いつもここに力が入っているな」と気づくところから、少しずつで十分です。
- どうして施術のたびに、同じことを言われるのですか。
- 感覚は、一度伝えただけでは定着しにくいものです。施術のたびに確認することで、少しずつ「新しいまっすぐ」に慣れていっていただいています。
- これは筋トレとは違うのですか。
- 筋力を鍛えることが目的ではありません。今の自分の姿勢がどうなっているかに気づき、力の使い方を選べるようになることを大切にしています。
- どれくらいで変わりますか。
- 身体の使い方をどれだけ理解できたかで、変わっていく早さは人それぞれです。習慣が変わるには時間がかかるものなので、焦らず、繰り返しの中で慣れていくものだとお考えください。
- 家では、何をすればいいですか。
- まずは「いつもここに力が入っている」と気づくことだけで十分です。鏡の前で肩の高さや重心を確かめる。それだけでも、身体を知る手がかりになります。
- 身体の位置を感じ取る仕組み(固有受容器)
- この記事で「身体の位置を感じ取る仕組み」と呼んできたものは、専門的には固有受容器(こゆうじゅようき)と呼ばれます。関節や筋肉のなかにあり、自分の身体が今どんな位置にあるかを脳へ伝えるセンサーのようなものです。名前を覚える必要はありません。「感覚は、くせに合わせて変わることがある」——それだけで十分です。
正しい位置を、一度で覚える必要はありません。
「あ、また力が入っていた」
——それに気づくたびに、少しずつ変わっていきます。
完璧に直そうとしなくていい。
でも、自分にとって「よりマシな選択肢」は、いつだって選べるはずです。
よりマシな選択肢を、今日も。
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- 固有受容器について


